繕い裁つ人

生徒さんにおすすめされていた映画「繕い裁つ人」を、huluで見ました。

主人公の市絵は、祖母の代からの洋装店を受け継く愚直なほど頑固な職人。

オリジナルを提案する事を控え、尊敬する先代のリメイクやリフォームだけで店を守り抜いてきました。

そこへデパートの企画営業がブランド化をバックアップしたいとやってきて・・・

「仕立て屋」というものの原点を見つめ直すお話。

 

市絵がご褒美やストレス発散に、一人でホールチーズケーキを1個食べるシーンが度々あります。

6cmもの高さのケーキの中は、ベイクドとレアの分厚い2層になっていて、

さらにたっぷりと生クリームが、雪の帽子のように、ドーム状に覆っています。

 

彼女が頬張るとすぐに溶けていく感じが伝わってきました。

こんな儀式、女性の憧れです。

思わずコンビニにチーズケーキを探しに行ってしまいましたよ。

でも思うようなケーキには出会えませんでした。

 

すると今夜、偶然にもNHKのグレーテルのかまどで、繕い裁つ人のチーズケーキが取り上げられ、

チーズケーキ開発秘話や、そのレシピを公開して下さったのです!

 

やったー!なんという偶然。

 

以前お直し業でご一緒した大先輩が、お若い頃にサロンを経営しておられたそうで、

ひと頃の洋装店は景気が良く、殿方よりもお稼ぎで、

数々の男性を振って涙させていたと伺ったことがあります。

 

なんとなく、分かります。

美人職業婦人の背筋が伸びている感じ、市絵さんに重ね見ました。

 

自在にパターンを操り、のびのびと裁断をし、

アンティークのミシンだけで、トコトコと針を落として縫っている姿は、ただただ、心地よいものでした。

 

さて、明日も何かを縫える喜びに、今宵も浸りつつ。

 

 

 

 

 

 

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